FC2ブログ
   
02
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
   

巨根べら②

にほんブログ村 釣りブログ ヘラブナ釣りへ
にほんブログ村
ツン
          「ドングリと大根」
勝蔵はいまみた、ばかでかい鮒に腰から下の骨がとけていまったかのようにへたり込んでしまった。
あれが、いつも村の長老がいっていた源五郎鮒の親玉なのか。
根が生えたような老獪鮒、巨大なこぶから幅広に盛り上がる体高には苔がびっりとへばりついている。
人づたえに「巨根べら」とおそれられ、崇め奉られすらしている巨大鮒なのか。
今までに経験したことのない、興奮とある種の高揚感につつまれるさなかに、こんどはこんな野っぱらには似ても似つかない美女の出現に二度腰の骨が砕けてしまっていた。
「いかがなされた、それにどうしてこんな草深い山奥に?」
「申し訳ございません。わたくしは従五位下(じゅうごいのげ)公家・飛鳥井家のひとり娘で八千乃(やちの)と申します。京洛中の戦乱戦火で屋敷は焼かれ、乱入いたし雑兵のてにより一家皆殺しのむごさの中、わたくしのみが難をのがれ框(かまち)の陰に隠れておりました」
「それがまたなぜこんなところまで」
「京からここまでなら、胸突き八丁とよばれる大きな峠をふたつもみっつも越え、ところどころはケモノ道しかないと聞き及んでおりますし、五里はたっぷりの山道でござんしょ」
勝蔵も公家の娘と聞いて、自然と寺子屋で習った「丁寧語」を口にしていた。
「京は私がまだ童のころから続いている松永弾正をはじめとする下剋上の不埒で町はぐちゃぐちゃだそうですね」
「憎っくき雑兵の顔はしっかり見ました。家財一切を売り払って路銀をつくり、仇討ちの旅に出たしだいです。ところが、町の荒廃は人々の生活・こころも荒廃させるのでしょうか、途中は盗賊追剥ぎの目に逢いました。逃げようとして倒れた拍子に懐から一分銀がこぼれ落ち、やからが我先にと拾い集めている隙に這う這うの体で逃げてきたしだいです」
ここまで一気に話すと、またくずれるようにへたりこんでしまった。
「せっかく逃げてきたのに、また汚い男はんにおおてしもうて・・・・・・・」
八千乃はさめざめと泣きだした。
「いや、たしかに汚い格好(なり)はしていますが、村ではこれが普段着。わしは勝蔵という名で、この村で生まれ育ち、けっして怪しい者ではございません」
勝蔵は釣りの道具もそのままに八千乃をかつぎあげ、わが小屋まで運ぶことにした。
背に負った八千乃は華奢に見えた外見とは裏腹に、柔らかく肉質感たっぷりの体をしていた。
薄汚れてはいるが汗と体臭が染みついた黒羽二重と思われる着物からは、いままでに嗅いだことのない牝匂が芳香のごとく振り撒かれる。着物の上からもわかっていたが、身体の線の細さのわりには胸の隆起が目立ち、それがいま勝蔵の背中圧迫してやまない。
おまけにその乳房の先端には二個の硬いドングリが勝蔵の背を刺す。
「あのぅ、胸のさきっぽにドングリを二個つけておいででしょうか?」
「まさか、ドングリだなんて。そんなおなごはんは神代の昔からいはったためしがありません。怖いから気が張り詰めてそれがさきっぽに伝染したんどす」
白い顔を真っ赤にして頬を膨らませた八千乃をみて、勝蔵の陽根は大根のように硬くなるのであった。
                                                                また、つづく

スポンサーサイト



Secret

プロフィール

釣ってんころりん

Author:釣ってんころりん
西田美明です。次世代に水と緑のメッセージをキャッチにアウトドアしています。宴(うたげ)も好きですので、「宴(えん)たけなわ」をもじって「縁(えん)たけなわ」で出会いを大切にしています。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

ようこそいらっしゃいませ

フリーエリア

http://www.morris-hera.jp/

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR